クソしかいねー世

クソしかいねー世に愛を叫ぶ

【201506】小説・映画とかの感想メモ

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注)感想メモなので、あらすじを記載したり考察はほぼしない。
個人的な読了後の感想をそのままアホみたいに書くだけです。

 

 

【漫画】

うめ『東京トイボックス 新装版』全2巻
うめ『大東京トイボックス』全10巻
うめ『大東京トイボックスSP』
うめ『大東京トイボックス0』
確固たる意志や人生の目標をもって生きることは難しい。
これだと言える人生の生き方を見つけられたら幸せだ。
これだと言える仕事のやり方を持っていたら幸せか?
なんにせよ、やりたいようにやって生きることは難しい。
会社は思ったよりクズの集まりなだけだし。
社会は思ったより自由を許してくれない。
あえてプロ意識を求められない場合も多い。
自分達はプロフェッショナルだと吠えながら。
時間や予算や何やかやを理由にして吠えるんだ。
そんなのクソとしか言いようがないじゃないか。
そもそも仕事のやり方や人生の歩み方に疑問を持つことも多い。
なぜウチの会社はこんなに非効率なことをしているんだろう?
なぜウチの会社はこんなにアホなことをしているんだろう?
と思った時に行動に移す人間もいれば何もしない人間もいる。
何か革命を起こそうと思っても結局は自分の無力を思い知る。
どこかで妥協するし何かで邪魔をされるし理不尽はいつも僕らを追いかける。
お前の価値観を上司に会社に社会に押し付けんな調子乗んなで終わりの世界だ。
この漫画は、魂が合っているか否かでのみ仕事をするキチガイ主人公の物語だ。
物語に必要な最低限の仕事の描写があり、プログラマならニヤリとする。
プログラマでなくても気にせず楽しめるくらいの情報量になっている。
漫画だからこそ描くべき部分と描くべきでない部分があり、その点において非常にうまいと思った。
だからこそ、クソ王道な物語展開にも最後のクソな大団円にも文句をつける気が全く起きない。
漫画という娯楽において、現実逃避の手段として、明日の現実を生きる力を与えてくれる。
リアリティとリアルの境目で社会と会社と戦う人間を描いた傑作と言えるのではないか。

 

植芝理一謎の彼女X』全12巻
「よだれ」を媒介に心理状態を読み取る絆をもつ高校生カップルの話。
心理状態だけでなく、体に傷がある状態でよだれを舐めると傷が発現してしまう。
心理的肉体的によだれを通して完璧な絆を持っているがために隠し事ができない。
そのため、台詞回しがキチガイとしか言いようがない素敵な漫画である。
よだれをなめた処女彼女「体が熱くなったんだけど何で?」
よだれをなめられた童貞彼氏「君とのセックスを夢に見たから」的な。
個人的には何が面白いというわけでもなかったはずなんだけれども。
しかし、気付いたら読み終わっていたのだから面白かったのだろう。
思い返しても特になにも、なにもかも印象に残っていないけれど。
しいて言うなら独特な雰囲気にやられてしまったという感じ。

 

植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション1 冥界編Ⅰ』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション2 冥界編Ⅱ』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション3 冥界編Ⅲ』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション4 学園編Ⅰ』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション5 学園編Ⅱ』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション6 内宇宙編』
植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション7 精霊編』
やられた。
冥界編が最高だった。
最高すぎて感想が出てこない。
描き込み量が半端ないとか、昭和を閉じ込めてるとか、
物語の構想力が半端ないとか、賞賛すべき点は多数ある。
が、とにかく言いたいことは最高だってことしかない。

 

植芝理一夢使い』全6巻
なんで打ち切られたん…?
面白いのに…。

 

 

【小説】

石持浅海『カード・ウォッチャー』
ブラック企業な会社に労基がくるよ!
準備してたら人が死んでるの見つけたよ!
過労死を疑われるわけにはいかないよ!
労基にバレないように頑張って隠そうぜ!
から始まる推理小説だけれど、メインは労基と会社の攻防な労働小説。
推理小説部分はオマケ程度の扱いだと思えば、かなり面白い。
石持浅海の労働小説は、すっげえ労働したくなるし労働したくなくなる魔力がある。

 

樋口毅宏雑司ヶ谷R.I.P』
前作「さらば雑司ヶ谷」での衝撃に負けず劣らずといった感じ。
シリーズ2作目だし、前作と似たようなもんといえばそれまで。
むしろ、宗教に関しての記述が前作より多く、
しかもそれが微妙ということを考えると、
劣化したと言えなくもないような気も。
とはいえ、これほど狂った小説はあまりない。

 

樋口毅宏『日本のセックス』
異常性癖者の官能小説から始まり、
徐々に作者の攻撃性を見せて終わる。
なんていうか、この人は繊細なんだなって共感できた。
問題作というカテゴリに入るくらいの力はある作品。

 

樋口毅宏民宿雪国
他作品の勢いで評価されてるだけな感じ。
無理矢理に色々と詰め込んでる感がある。
収録されてる対談もクソな内容で興醒め。
何がしたかったのか読み取りづらかった。(責任転嫁)

 

樋口毅宏『ルック・バック・イン・アンガー』
ここまでくると笑えてくる。
さらば雑司ヶ谷から、新しい武器を何も見せていない。
売れた作風で違う物語を書いた場合の興味は確かにある。
しかし、数冊も同じ引き出しが続くと食傷気味になる。
しかも、以前の作品(日本のセックス)の劣化版ならなおさらだ。
この作者は雑司ヶ谷シリーズのみでしか語れない作者と認定した。
今後、この作者の作品は雑司ヶ谷シリーズのみ追うことを決心した。

 

山田正紀『最後の敵』
第3回日本SF大賞受賞作。
1981年に書かれたということを無視しても傑作。
遺伝子工学専攻の院生が「進化」と戦う物語。
概念としてではなく、進化そのものと戦う。
ディスコミュニケーション冥界編と並んで、
最近読んだ本の中では最高な部類に入る。
惜しむらくは、解説の鼻につく匂いだ。
こんなクソ解説を傑作につけんなカス。

 

窪美澄ふがいない僕は空を見た
欠落してる人物だらけで、クソみたいな町で、
それでも未来は確かに微かに光っている的な、
どこにでもある、小説の大賞受賞作って感じ
だが、解説の素晴らしさは特筆に値する。
重松清の解説力の高さは凄い。

 

首藤瓜於『脳男』
ハーバード卒の精神科医という設定のクソっぷりを楽しむ小説。
ハーバード卒っぽさも精神科医っぽさも全く感じないのは作者の知能指数が低いからか。
なんでもかんでも高学歴にしてそれっぽい設定でそれっぽくしたって意味ないよな。
しかも、登場人物のうちの1人の描写がおかしいのではなく全員の描写が微妙。
過剰なキャラ付けを活かすことのない中途半端さは読みづらいだけだ。
こういう作品が映画化とかするから日本の文壇はクソになってるんだ!

 

 

【映画】

『NINE』
クソつまらなかった。
絢爛豪華!とか謳ってるわりにそうでもないし。
歌や構成や何かが素晴らしいわけでもないし。
突き抜けた何かがあれば傑作だったかも…。

 

オール・ザット・ジャズ
グッときた。

 

ウエスト・サイド物語
アホしか出てこないクソ物語。
音楽はそこそこ良かった。

 

ザナドゥ
ミュージカル映画だと思ったら、ミュージカルファンタジー映画だった。
未だに意味は分からないが、とにかくミュージカルファンタジーだった。
1980年公開だから、では済まされないクソさのみで構成されている。
昔の良さがある!と思っても全てがクソという稀有な映画だった。

 

『ICHI』
脚本やら演技やら、全体的に死ぬほどキモかった。
肝心の殺陣はゼロ迫力で、は?なめてんの?って感じ。
綾瀬はるか+刀という美を楽しむ”だけ”の映画。

 

ジーザス・クライスト=スーパースター
久しぶりに楽しいミュージカル映画を観た。
演者がマイクロバスに乗って登場する最初のシーンからしてロックだ。
バスから降りた私服の演者が衣装や小道具をもらうところから始まる。
キリストは精神分裂病としか思えない言動で、明治~昭和の小説にでてきそうな感じ。
基本的に民衆を罵倒してるし、私が死んだ10分後には私のことを忘れるだろう!
とか最後の晩餐の時に使徒に喚き散らしたりするスーパースター。
対して、裏切り者のユダはロックスター。
古き良きアメリカ感がある。
他にもロックな人物はたくさん登場して、例えば「See my eyes」という曲のシーン。
病人がキリストに向かって「ここが悪いから治してくれ!あんたなら治せるって信じてる!」って群がるシーンなんだけど、
「See my tongue, I can hardly talk」と大声で歌ってるロックなやつがいる。
ロックだな!と思って検索したら、歌詞サイトでは
「See his tongue, he can hardly talk」となっているのだった。
普通に戦車とか戦闘機とかも出るし、すごい楽しい。
なんといっても、全編通して曲が素晴らしい。
ミュージカル好きならハマると思われる。
ただ、曲と曲の繋がりに関しては微妙…。
あと、字幕の日本語訳が微妙なところが多いと感じた。
ので、英語音声字幕なしで観賞するのがおススメかな。

 

 

 

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大掃除するときのために個人的な点数を書いとく。

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90~100:最高としか言いようがない。。。
80~  :出会えて良かった!
70~  :なにこれすげー面白いじゃん!
----越えられない個人的なツボ----
60~  :かなり面白い
50~  :わりと面白い
40~  :ちょい面白い
30~  :普通
20~  :特に面白くないし印象がない
10~  :お金を払ったことを多少後悔している
 0~  :ゴミに限りなく近い

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45点 うめ『東京トイボックス 新装版』
57点 うめ『大東京トイボックス
 2点 うめ『大東京トイボックスSP』
 3点 うめ『大東京トイボックス0』
54点 植芝理一謎の彼女X
72点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション1 冥界編Ⅰ』
91点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション2 冥界編Ⅱ』
85点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション3 冥界編Ⅲ』
49点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション4 学園編Ⅰ』
52点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション5 学園編Ⅱ』
68点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション6 内宇宙編』
87点 植芝理一『新装版 ディスコミュニケーション7 精霊編』
76点 植芝理一夢使い』全6巻

63点 石持浅海『カード・ウォッチャー』
85点 樋口毅宏雑司ヶ谷R.I.P』
78点 樋口毅宏『日本のセックス』
23点 樋口毅宏民宿雪国
 6点 樋口毅宏『ルック・バック・イン・アンガー』
90点 山田正紀『最後の敵』
51点 窪美澄ふがいない僕は空を見た
21点 首藤瓜於『脳男』


 2点 『NINE』
73点 『オール・ザット・ジャズ
57点 『ウエスト・サイド物語
 1点 『ザナドゥ
 2点 『ICHI』
82点 『ジーザス・クライスト=スーパースター